Hilo blog 4/8 天津研修其の三 治療風景

2012-04-08

日本と中国、鍼灸治療といってもかなり違う点もあります。
とはいっても日本国内においても様々な方法がありますので、一般的な違いに関して書きます。

・治療は30分くらいで終了。
 気が身体を一周する時間が約30分という所から来ています。

・お腹側か背中側の、どちらかしか治療しない。
 下記に書いていますが、毎日治療に来るのが基本なので片側しか治療しません。

・お灸は行わない。
 煙が大量に出るため、時間が掛かるために行っていません。

・基本、毎日治療に来る。

と言った所でしょうか。

ベッドだけでは足りないので、椅子に座ったままで治療する方も多いです。

日本では座った状態で治療を行う事は,あまりありません。
それは、気が上り貧血症状になってしまう事が多いからです。中国の方は、この刺激に強く大丈夫なようですね。
ただし、最近は貧血になる方が増えてきたそうで、鍼の強い刺激が耐えられない方も居ると言っていました。
どうやら、身体をあまり動かさない生活と関係があるようで。都会化が進むほど人間の身体は敏感になっていくようです。
日本では以前から言われていた事なのですが、中国でも段々とその傾向が進んでいるのですね。非常に興味深い。

午前中だけで40人近くの患者さんを診るのは普通でした。
結構多いですよね。

それでも、夕方には全ての治療を終えるので、それまでには治療を終えなければならないのですから、大忙しです。

先生ごとに治療方法は様々。
鍼に様々な刺激を加える「手技」を多様する先生や、鍼を2本~6本くらいしか使用しない先生など、見ていてため息の出るような治療ばかりでした。

この先生方のレベルまではどれくらい努力し続けなければならないのでしょう。本当に励みになりました。

どの先生にも共通している事があります。

・優しさ
・厳しさ
・謙虚さ

この三つです。
人間的にも本当にすばらしく、正に「老師」と呼ぶに相応しい方達ばかりでした。見学から帰る際は、心から頭を下げてしまいます。
こんな先生だからこそ患者さん方も長い時間を待って治療を受けるのでしょう。

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